Let's 尊厳Life

尊厳City研究所 大川ともゆきのブログ

どんなイメージと一致するのか

人間は、”どんなイメージと一致するか”で人生が決まってきます。
例えば、サーカーの本田のイメージと一致すれば、本田のような生き方を選択するでしょうし、
坂本龍馬のイメージと一致すれば、坂本龍馬のような生き方を選択するするでしょう

人間は本来、無限の可能性そのものです。
生まれたばかりの赤ちゃんをイメージしたら分かりやすいかも知れません。
過去の記憶もイメージもない。それゆえにイメージに縛られることもない。目の前には無限の選択肢が広がっている状態です。

いつもそのような状態からスタートできれば、人間はあらゆるイメージと一致できるので、どんな人間にもなれるし、どんな生き方もできてしまうのですが、中々そんな生き方ができません。
なぜならば、人間は成長過程において、環境から様々な情報をインプットしながら、自分のイメージを固定化させてしまうからです。

特に親の影響は小さくありません。時代の影響も大きいものがあります。
例えば、戦時中に生まれ育ち、軍人の家で育った人は、子供の頃から軍人になる自分のイメージを育てやすいでしょうし、商人の家で育った人は、子供の頃から商人になる自分のイメージに固定化されやすいでしょう。
本当は無限の選択肢があるにも関わらず、受動的に作られた自己イメージによって、その可能性の幅を狭くしてしまうのです。

私自身も、今まで様々な人物のイメージと一致させようとしてきました。
それこそ昔、坂本龍馬に憧れて、坂本龍馬のような生き方をしようとイメージを一致させようとするのですが、そもそも簡単にうまくいくわけがありません。そのうち、「私には無理だ」と諦め、挫折します。
次に、リチャード・ブランソンのような経営者になりたいと志し、自己イメージを一致させようとするのですが、またも挫折し、「結局、私には無理なんだ」とますます固定した自己イメージ=アイデンティティを構築してきました。
こうして可能性を狭めた私は、狭い分野のことにしか関心がいかなくなり、関心がある情報しか受け取らなくなっていきました。
この状態になってしまうと、人の話を聞いても、勉強をしようと本を読んでも、自分の関心のある情報しか耳に入ってこないので、話している人や本の著者が本当に伝えたいことも理解できないまま、勉強した気になっている時期があったのです。これでは勿体無いことにもなります。
これは人間誰しもに起きることです。

常に常に自分のアイデンティティを無限の可能性状態にリセットでき、どんな存在にもなっていけるのが本当の人間です。ならば、この有限で固定されたアイデンティティの問題を解決することが人間共通の課題とも言えるのです。
この課題が解決した時、人間が固定されたイメージから解放され、尊厳そのもので生きることが可能になるとともに、本物の勉強が始まり、同時に本物の知識社会が開かれていくことになるでしょう。