カラダに機器を埋め込む未来
Googleが目の中に入れる視力矯正用のデバイスの特許を出願したようです。
このデバイスの入った液体を目に注入することで、もともと目の中に入っているレンズを押し出し、デバイスが液体内を浮かびながら目に順化して、新しいレンズとして機能するんだそうです。
そして、電源は内部の小さなアンテナで受け取る無線周波エネルギーでまかなうんだそうで。
簡単に言えば、目を良くするために機械を目の中に埋め込むと言うこと。
いよいよ、攻殻機動隊の世界が具現化しつつあることを感じさせますね。
攻殻機動隊は近未来の日本を描くSFアニメで、「電脳」と「義体化」という概念がキーワードになります。
電脳とは、脳の神経ネットにデバイスを直接接続することで、インターネットにつなげてしまった脳のことで、この概念はハリウッド映画「マトリックス」に大きな影響を与えたと言われています。
そして、義体化とは義手、義足にロボット技術を加えたようなもので、要は人間と機械を融合してサイボーグ化することです。
上記の特許の発展形がサイボーグなわけで、そう思うといよいよ現実味を帯びてきたなぁと思うわけです。
電脳に関しても、ホールマインドエミュレーション、あるいは精神転送という概念が生まれているように、人間の精神をコンピュータのような人工物に転送する技術も将来的には可能だと言われています。
攻殻機動隊が初めて映画化された1995年頃は、まさにSFであったわけですが、今やSFの世界が現実の世界になろうしています。
さて、カラダがいずれ頭のてっぺんから足の先まで全て人工物で置き換えれる時代が来たとき、そのカラダは果たして人間と言えるのでしょうか?
コンピュータ上に精神が転送され、インターネットの膨大な情報とコネクトできるようになったとき、自我をどのように規定すれば良いのでしょうか?
非常に厄介な問題です。
「人間とは何なのか?」
今後、この議論が年を追うごとに巻き起こってくるでしょう。
加速度的に。。
これからの時代は
「現実は想像よりも速く進む」
そういう時代です。
だからこそ大局的な視野に立って未来を見据えなければなりませんね。