人工知能と人間との明確な差別性
ここ数日、最新テクノロジーと未来をテーマに記事を書いてきました。
AI(人工知能)、VR(バーチャルリアリティ)、IoT(モノのインターネット)、自動運転車、インプラントコンピューティング、シリコンバレーのベンチャーエコシステムなどなど。
テクノロジーの進化に対して肯定的・楽観的に捉える観点、否定的・悲観的に捉える観点など様々な観点、様々な主義主張がネット上でも入り乱れていますが、間違いなく言えることは、私たちを取り巻く環境が大きく変わりつつあるということです。
そして、もう一つ言い切れることは、人間と人間以外の進化が明らかにアンバランスになっているということではないでしょうか。
そのギャップが広がれば広がるほど、ある一つのキーワードに集約されていくように思います。
そのキーワードとは、「尊厳」
人間本来の尊厳性とはなんでしょうか?
今まで人間が担ってきた肉体労働、知的労働などのあらゆる生産活動を、AIを搭載したロボットが代替できる時代。
バイオテクノロジーの進化により、脳を含めた人間の肉体すべてが人工物によって代替可能な時代。
精神すらもデジタル化され、ネット上のBig Dataと繋がってしまうような時代。
何年先かはわかりませんが、今の進化の延長上にある未来の姿です。
人間とは何なのでしょうか?
人間はどこからどこまで、どのように知ることが、”知った”と言えるのでしょうか?
人間がやるべきこと、人間にしか出来ないこととは何なのでしょうか?
人間は本来、何を希望すべき存在なのでしょうか?人間が向かうべき方向性とは?
人間の知るべきこと、やるべきこと、希望すべきこと、それらに明確な答えを出すことが出来ない限り、人間の尊厳性を語ることは出来ません。
それらの問いに対して、果たして人工知能が答えを導き出せるでしょうか?
それは、どんなに人工知能が進化し、人間の知性を超えようとも不可能なことです。
人間自らが答えを出さなければなりません。
それこそが、人工知能と人間との明確な差別性に他ならないのですから。