破滅への新幹線から飛び出よう
世界中が株高模様ですね。
この要因は単純です。
ブレグジット(英国のEU離脱問題)に対する警戒感から、世界中が経済の先行きを懸念し金利を引き下げました。
景気はさほど悪くないのに低金利のため、資金は債権から自然と株式市場に向かいます。
シンプルに言えばそのような構造になっています。
日本も日銀が7月にさらなる量的緩和を発表し、ETF(上場投資信託)の買付額を3.6兆円から6兆円に引き上げました。
これにより、早くもいびつな株式市場の実態が浮き彫りになってきたようですね。
日銀はETFを通して日経平均の主要個別銘柄を大量購入するわけですが、例えばその筆頭にファーストリテイリングやKDDI、ソフトバンクなどがあります。
そこに大量の買い付けが入るわけですねー
そうすると当然、業績の伸びに関係なくファーストリテイリングの株価は上昇していきます。
日銀が買うので、投資家も儲かると言う理由で買います。
さらに株価が上昇します。
これ、明らかにおかしいと思いませんか??
このように日経225の銘柄を購入し続けていくと、やがて多くの企業の筆頭株主が日銀になってしまいます。
このペースでいくと、2017年末には日経225の内の4分の1、2018年末には3分の1の企業で日銀が筆頭株主になるようです。
もうギャグですね(笑)
まるで社会主義国のようです。
もはや投資家は企業の業績など大して見ませんよ。
儲けるためには日銀の動向を見ていれば良いのですから。
もはや市場経済の理念そのものが破たんしているように感じるのは私だけでしょうか?
自由主義と社会主義、20世紀における壮大な社会実験と熾烈な競争は、先に社会主義が崩壊していきましたが、それは自由主義が勝ったというわけではありません。
むしろ、先に崩壊しかかっていたのが自由主義陣営だったわけですが、金融経済という新たな経済大陸を開拓したことで、延命を図ったきたことは間違いないわけです。
しかし、日銀の金融政策や、見えないデリバティブを売買するファンドなどの巨大マネーによって、市場原理そのものがまともに働かなくなってきました。
いよいよ崩壊の音が聞こえてきそうな昨今の状況です。
これほど危機的状況なのにも関わらず、多くの人はそれに気づいていません。
それこそが本当の危機であると感じています。
とてつもないスピードで資本主義の崩壊というゴールに向かって走っている新幹線に、みんな乗っているようなものなのに、乗っていたらそのスピードとひとつになっているから変化に気づきにくいんですよねー
だから、バブルをつくってバブルを崩壊させるという事を人類は繰り返してきたわけです。
あとから見たら、あんなバブルな状況、誰でも気づくでしょーって思うんですよね。
でも、その渦中にあると気づかないものなのです。
今、破滅に向かう新幹線の外に出る必要があります。
それはただ逃げるという意味ではなく、外に出て、その強烈な変化の実態と方向性を確認しなければならない。
そして、代案を持って、みんなが乗っている破滅への新幹線の方向性を切り替えなければならない。
じゃないと共倒れですよ。。
だからみんなで外に出て、みんなで協力して、方向性を変えないと。
代案に関しては以前、少しだけまとめておりますのでそちらをご覧ください。
このブログでは、いつも「危機だよー」的なことを投げかけておりますが、破滅への新幹線から外に出る必要があるからこそです。
どうかご容赦ください。