人生100年時代を前に準備すべきこと
昨年ベストセラーになった「LIFE SHIFT」という本ですが、
最近CMでも流れるようになった”人生100年時代”を迎えるにあたり、あらためて今準備しなければならないことについて考えてみたいと思います。
20世紀はまさに科学技術の時代でした。
人類の寿命は100年で40歳から70歳にまで伸びました。
その背景には、科学技術に裏打ちされた医療の進歩や衛生環境の改善、食料の大量生産などがあるかと思います。
21世紀、人類の寿命は果たしてどこまで伸びるのでしょうか?
前の記事で不老不死について触れました。
21世紀のうちに不死が実現するかどうかは分かりませんが、テクノロジーの加速度的進歩は間違いなく平均寿命を100歳以上に押し上げるでしょう。
一説によれば、2050年には平均寿命100歳に到達しているだろうという話もあります。
そうなると、あと30年そこそこで2050年ですから、今50代くらいまでの人は100歳まで生きる可能性が高くなるということです。
平均寿命が100歳の日本社会を考えてみましょう。
今のように65歳以上に年金を払っていたら、簡単に破綻してしまいます。
ですから、年金というシステムを残すのであれば、受給年齢を80歳以上に引き上げなければならなくなるでしょう。
そうなると、年金をもらえなければ生活していけない高齢者は、必然的に働かなければならなくなります。
今の政権も、一億総活躍社会をスローガンに掲げ、高齢者の雇用について積極的に施策を打とうとしています。
これは人生100年時代を念頭においた対策の一環です。
2025年には定年が60歳から65歳へと引き上げられますが、その後程なく70歳、75歳と引き上げられていくのは想像に難く無いです。
つまり、60歳で定年を迎え、その後は余生をのんびりと・・・
という時代では完璧になくなります。
もちろん経済的に裕福な人たちはそれも可能でしょうが、多くの人にとってはまだまだ働き盛りの60歳ということになっていくでしょう。
だからこそ、人生設計を考え直す必要があるよね?と問いかけているのが上記の本なわけです。
準備すべきことは様々あるでしょうが、私が考える準備すべきこと、
それは、
「固定観念をゼロ化すること」
こそ、一番必要な準備であると思っています。
長く生きるということは、それだけ未来を見据えなければなりません。
では、今から未来を見据えたときに、その未来社会はテクノロジーと切っても切り離せません。
そのテクノロジーの進化は加速度的であり、今後驚くべきスピードで社会を造り変えていくでしょう。
それは、自動運転車や空飛ぶ車、ドローン、サイボーグなど目に見えるものから、
ナノボット、ゲノム編集、脳型コンピューターなど目に見えにくいもの、
さらに組織、制度、システムや世界観、価値観、スピード感まで、
とてつもない変化が訪れることになります。
今までの常識、固定観念を握ったままではとてもついていくことができません。
ついていけない人間は、当然AIに管理され、AIに使われる人間になってしまいます。
これは多くの人が予測している未来です。
逆に、AI時代に活躍でき、AI時代を楽しめる人間というのは、
固定観念や常識に支配されず、クリエイティビティとリーダーシップを発揮して、
あらゆるリソースを組み合わせて価値を生み出すことができる人間です。
そういう意味では、今まで以上に人間力やチームプレイ能力が求められる時代になると思っています。
その能力を向上させることこそ、今準備すべきことです。
これは断言できます。
AIやテクノロジーに依存するような人間は、逆にAIやテクノロジーに支配されるようなるでしょう。
いかに、固定観念をゼロ化し、主体性、自発性、能動性、尊厳性を発揮して、自らの人間力を終わりなく向上させながら、異質な存在との活発な交流、チームプレイを楽しみながら価値を生産できるのかです。
そのような人材を育成できる教育産業がこれから伸びていく産業となるでしょう。
AI時代に活躍できる人材育成については、過去記事でも多く書いてきましたのでご参照いただければと思います。
何れにしても、そのような人間に変化していくためには教育技術が必要です。
私は、nTechという認識技術こそが、21世紀の教育技術に最もふさわしいと考えていますし、新しい教育産業として全世界に普及していくだろうと考えています。
教育×経済=Edunomic(Education × Economic)
Edunomic時代を切り開く技術こそ認識技術 nTechであると思います。