米国の利上げと大統領選挙
米国の9月の利上げ観測が強まってきましたね。
市場は驚き、NYダウは大きく値を下げています。
米国は世界の中でも唯一景気が堅調なのもあって、ヨーロッパや日本がマイナス金利などの金融緩和を続ける中、唯一昨年12月に利上げを断行しました。
当初は四半期ごとに利上げを行うとアナウンスしていたのですが、その後一度も上げられていません。
要因は様々ありますが、ひとつは、昨年の利上げ前に十分に事前アナウンスをして市場に周知徹底してから利上げを行ったにもかかわらず、その1か月後、世界的に株価が暴落してしまったということが挙げられると思います。
米国は世界への影響力が絶大ですから、米国が利上げするということは、金利がつかない実物資産より金利がつくドルへと資金が流れるなど、世界中のマネーの流れが変わってしまうのです。
それにより資源価格が暴落して、資源国はマネーの大量流出によって大打撃を受け、利上げを決めたFRBは世界中から非難を受けました。
ですから、どうしても利上げには慎重にならざるを得ない状況なのですが、私としては、
「本当に、このタイミングで利上げに踏み切るの??」
という疑問というか、不思議に思う気持ちがあります。
米国は11月に大統領選挙を控えています。
直近のCNNの調査では、ヒラリーさんとトランプさんの支持率は拮抗してるようです。
このタイミングで利上げを行えば、前回の例に倣えば、1か月後、すなわち10月あたりに世界経済に混乱をもたらす可能性は低くありません。
もちろん米国内も混乱するでしょう。
混乱するということは、トランプ候補の支持率が上がることは間違いありません。
それはFRBも分かっていることだとは思うんですが、
あえて今のタイミングで金利引き上げますか~??
FRBは米国の中央銀行ではありますが、100%民間の出資で成り立っています。
政府は1%も出資していません。
つまり、民間人が中央銀行を所有しているわけですが、その民間人が、ある意味一般ピープル(といっても強烈なお金持ち)がアメリカ大統領の決定権を持っているといっても過言ではない状況なわけです。
ここで金利を引き上げるということは、ウォールストリートのお金持ちたちは、トランプを勝たせたがっているの??
むしろ、既得権が嫌がりそうなことばっかり発言しているトランプを勝たせたがっているの??
なぜ???
と、いろいろ勘繰りたくなりすね。。
何しろ4年に1回の大統領選挙ですから、裏でとてつもない駆け引きがあることは想像に難くないです。
そんな裏の動きも感じながら、今後の動きを見守っていきたいと思います。