Let's 尊厳Life

尊厳City研究所 大川ともゆきのブログ

機械と人間の共通点

最近のスマートフォンには秘書機能アプリが標準装備されており、iPhoneにも”siri”という秘書機能アプリケーションソフトが付いています。
話しかけるとたまに面白い答えが返ってくるので、ついつい遊んでしまいます。

例えば
「退屈なんだけど」
と話しかけたら
「人生そんな時もありますって。」
と励まされました(笑)
「面白いねー」
と褒めたら
「そうですね・・・時々おかしくなることがあるんですよ。」
などと返ってきます。

機能も年々バージョンアップしてきており、ロボット時代の到来を実感しますね。
このまま進化が続けば、今私たちが友人としゃべっているのと変わらないレベルで、ロボットと会話できる日がやってくるのは間違いありません。
しかし、いくら高性能とはいえ、本当に人間がしゃべっているわけはなく、機械のプログラムが条件反射的に応えてくれているだけなのですが、ここに我々人間が気付かなければならない問題意識があります。

それは・・・実は私たち人間も、ロボットと変わらないという問題です。

何が変わらないのか?

人間も、機械的条件反射で思考し、判断し、会話し、行動し、人間関係をつくって生きているということです。

そう聞くと、「信じられない」と思うかも知れません。しかし、これは信じる信じないの話ではなく、明確に”理解”すべき問題なのです。

実は人間の脳もコンピュータのようなものです。もちろん生命性があるのでまるっきり機械ではありませんが、情報処理機能を有しているダイナミズムという意味で言えば同じなわけです。

その脳には人間であれば誰もが共通して持つ機能があります。それは
①全体の情報は取れず、部分情報しかインプットできない
②相対比較し違いを認識しやすく、共通点にフォーカスがあたりにくい
③過去の記憶データをベースに作られたプログラムで、今ここインプットした情報を処理しやすい
④無限に広がった情報場から、5感覚を通してインプットした部分情報を脳が処理して現象化、有限化させる。
このような機能を持つ脳が、自由意志が介入することなく、受動的に働いてくれます。
そして、喜びや感動も生産してくれますが、逆に悩みや苦しみもたくさん生産されます。

こうして、怒りたくないのに条件反射的に怒ってしまう
自己否定したくないのに条件反射的に自己否定してしまう

などのプログラムに条件付けられた人間が、赤ちゃんからの成長過程で完成していきます。
そして、siriのように条件反射的反応をいつもいつもしているのが自分だとイメージしてみてください。
どれほど恐ろしいことなのでしょうか?
生まれてから一度も自由選択意思を発揮したことが無いとしたら、どれほど屈辱的で悲惨で残酷なことなのでしょうか?

この事実を理解した時に、初めて人間に変化意志が生まれます。
「どうすれば5感覚と脳の機械的条件反射から自由になれるのか!?」
この問いを持てた時に、真の変化の入口に立てたということが言えるのです。