キャッシュレス化と世界戦略の必要性
近年、キャッシュレス決済が急速に広まりつつあります。
今までお金と言えば、紙幣や硬貨というイメージでしたが、
クレジットカードに始まり、suicaなどの交通系IC、edyやwaonなどの電子マネー
最近はLINE payやApple payなどモバイル決済が普及しつつあります。
以下に世界各国のキャッシュレス決済比率がわかる表があります。
見ての通り、日本は20%以下と、先進国の中でもかなり低い水準に止まっています。
逆にお隣の韓国や中国はかなりキャッシュレス化が進んでおり、
特に中国はALI payやWechat payなどのモバイル決済が浸透しているため、
国民の膨大な決済情報、すなわちビッグデータを集めています。
これらのビッグデータはAIと連動させることでとてつもない価値を産むことになります。
例えば、膨大な決済情報をもとに、ALI payを運営しているアリババは、融資サービスを提供しています。
個人の決済情報は、本人の信用スコアに繋がり、その人にいくらまでお金を貸せるか、AIがたった1秒で審査します。
そこに人の手が加わってはそうはいきません。
ビッグデータ×AIはあらゆる意思決定のスピードを飛躍的に高めます。
それは、この時代のビジネスにおいて極めて重要な要素と言えるでしょう。
日本はそんな時代にあって、ビッグデータの収集については世界に対して完全に後手に回っています。
データが無ければ、いかにAIが優秀と言えども効果的に機能する訳ではありません。
日本は確かにAI開発の技術力という意味であれば世界レベルでしょうが、ビッグデータ収集という点においては完全に出遅れているのです。
それがキャッシュレス決済比率に如実に表れていると思います。
日本はもっと危機意識を持たなければならないと思います。
アメリカや中国などと違って、日本には世界戦略があるようには到底見えません。
モノづくりであれ程世界にインパクトを与えた日本も、今や完全に存在感を失いつつあるように思います。
AIやビッグデータに関する戦略ももちろん大切ですが、日本はもっと広い視野で、もっと長期的な観点から戦略を練るべきでしょう。
今後100年先、200年先を見据えた国家経営をしていかなければ、少子高齢化、貧富の格差、経済の長期低迷、その他山積みの問題も結局は解決されることなく、ジリ貧になっていくのが目に浮かびます。
このブログを通して訴えているのは、世界が取り組んでいる、さらにその先を見据えていきませんか?という投げかけです。
政治家だけに頼っていても何も変わりません。
結局は国民一人一人の意識から。
AI、IoTのその先を共に考えていきたいと思います。