スマートフォンの次にくる技術
facebookが思い描く未来像にはとても興味深いものがあります。
facebookはスマートフォンの次に来るデバイスとしてVR(バーチャルリアリティー)を考えているようですね。
今年はVR元年と言われていますが、台湾のHTCのVIVEやSONYのplaystationVRなど、続々と市場に投入されていくことになっています。
2014年にfacebookが買収したOculus Riftも昨今、VR向けHMD(ヘッドマウントディスプレイ)を発売しました。
このVRのHMDがスマホの次に来る技術でありデバイスであるとは、どういうことでしょうか?
詳細は明らかにされていませんが、街中で、電車の中で、家で、職場でスマホをいじっている現在の姿が、未来にはHMDを装着している姿に変わっているということでしょうか?
想像してみるとかなり面白い未来像ですが(笑)
でも、もっと小型化されていくでしょうから、ありえる未来なのかなと思います。
facebookのVISIONは「世界中の人達をつなげる」ことです。
現在、世界の人口約73億人の内、ネットにつながっている人口が約32億人なのだそうですが、さらにその中でfacebookをやっている人口をご存知ですか?
なんと16億人を超えるんだそうです!!
ネット人口の半数がfacebookをやっているというのは驚異的な数字ですね!
facebook創業者のマーク・ザッカ―バーグは、さらにここから3倍にするというVISIONを打ち立てています。
3倍というと48億人という途方もないコミュニティになってしまうわけですが、Googleの元CEOのエリック・シュミットが
「2025年には世界80億人がネットにつながる」
ということを言っているんですね。
ということは、10年後ならば達成できない数字ではない気がしてきます。
その48億人に、将来はかなりの低価格(5ドル?)でVR端末を普及しようとfacebookは考えています。
そうなると、一体何が出来るというのでしょうか?
この程、facebookのハードウェア部門が開発した「Surround 360」があります。
17台のカメラを円形に配置し、4K~8Kの360度動画を撮影でき、撮影した映像は、Oculus RiftやGear VRといったVR対応ヘッドマウントディスプレイ、そしてFacebookのニュースフィード上でも楽しめる。
例えば誰か友人の家にこのカメラをセットし、離れた自宅でHMDを装着したら、友人宅で友人と直接話しているような臨場感を感じることが出来るということです。
地球の裏側にいる人とだって、あたかも目の前にいるかのように会話ができるようになります。
そのように、よりリアルに、より深く世界中の人とのつながりをつくっていけるツールになるということでしょう。
さらにこのデバイスにカメラ機能も付与できるでしょうし、クラウドAIと融合すれば、道案内、飲食店の検索、スケジュール管理に、その他ゲーム、映画鑑賞、音楽鑑賞、買い物まで何でもできるような気もします。
小型化、手軽さの追求など様々な課題があるでしょうが、Google Glassのようなウェアラブルデバイスもありますし、将来的には普及していくのだろうと予測されます。
この端末がIoT(モノのインターネット)と繋がり、現実世界を統制、制御できるようになっていくのでしょうか。
さらに未来には、Googleが研究開発しているようなコンタクトレンズ型や、脳に直接埋め込むインプラントコンピューティングの時代が来るのでしょうか。
今の時代、「現実は想像よりも速く進む」と言われますが、
今後加速度を増していく未来には、今想像した以上の現実が出現するのでしょう。
それだけ便利になる一方で、やはり懸念されるのが”人間”です。
人間以外の進化と反比例するように、世界中で精神疾患患者が増えていっています。
IT先進国のアメリカでは、成人の5人に1人が精神疾患の経験があるという報告があり、アメリカとデジタル経済戦争を繰り広げる中国でも、同程度の割合で精神疾患の患者がいるとされています。
そのスピードも加速度的に増えていくとしたら、これから人間と人間以外との格差がとてつもないことになっていくことも予想されるわけです。
このギャップをどのように埋めれば良いのでしょうか?
結論は「人間開発を推進するしかない!!」ということになります。
アメリカと中国が激しく「デジタル経済戦争」を戦っている中で、
この日本から新たに「デジタル教育戦争」を全世界に仕掛けていくことです。
本当にスマホの次にくる技術とは、VRなのではなく認識技術であると私は確信しています。
人間開発とIT開発、双方のバランスが取れた時に、人間と人間以外がタッグを組んで、本当に全世界が繋がるハイパーコネクション社会が実現していくと考えています。